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Q5 「TPPのようなメガFTA/EPAを考える前に、二国間貿易の仕組みについて説明してください。」

メガFTA/EPAを考える前に、今までの二国間貿易の仕組みについてきちんと整理しておくことが重要です。比較することにより知識が確実なものになります。

A国を輸出国(輸出者a)、B国を輸入国(輸入者b)とします。貿易は下記のように、進展していきます。

1)B国からA国に注文を出します。

2)契約書が交わされます。

①値段:値段はどこ渡しの値段なのか、決めます。

②危険負担:危険負担はどこでいつ輸出者aから輸入者bに移転するのか?運んでいるときに火事にあったとき、どちらが危険を負担するのか?保険はどちらが付保すべきなのか、決めます。

③所有権:所有権はどこでいつ輸出者aから輸入者bに移転するのか、決めます。

④決済:決済はいつ輸入者bから輸出者aに支払われるのか、決めます。

⑤問題解決:輸出者aと輸入者bが揉めたとき、問題をどう解決するのか(クレーム、瑕疵担保責任、準拠法、裁判管轄等)決めます。

⑥関税・付加価値税・その他費用:輸出者aと輸入者bのどちらが負担するのか、決めます。

3)輸出者aから輸入者bに運送されます。

船積書類を作成します。

①インボイス

②パッキングリスト:貨物の大きさや重さが記載されます。どちらか有利な方で運賃が決まります。また船や飛行機の運送時の積み付けにも使われます。

③船荷証券や航空運送状:運送する貨物の流通証券です。船荷証券の方は有価証券で、これに裏書することにより、貨物の所有権を売り渡すことができます。

④保険証券:貨物に保険を付保します。裏書をすることにより、被裏書人は、貨物が損傷したときの保険金に物上代位することができます。

⑤他法令関係書類:輸入国B国において、輸入貨物に適用される関税法・付加価値税法以外の法令に適合することを証する書類です。

4)輸入国B国における輸入通関

輸入国B国の関税法・付加価値税法が適用されます。

コンテナによる海上運送、航空機運送における積付け技術の発達等と、物流施設の効率化により、昔に比べると、無駄なく短時間で貿易ができるようになりました。物流技術の発展は、留まるところをしりません。IoT(Internet of Thingsモノのインターネット化)、AI(Artificial Intelligence人工知能)の使用により、さらに効率的で、無人の国際物流になっていくものと思われます。

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