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第六回目 日本の富裕層に対する増税(その1)

「日本の富裕層に対する増税」で利用している数値は、財務省の作成した「所得税の税率構造の見直しについて」(2012年11月9日)の中で使用されている数値を利用しております。また、日本の標準家庭(夫婦と子供2人)を前提に議論を進めます。

現在の所得税は、5%から40%を最高税率とする6段階累進税になっています。

上記税率は、総収入から給与所得控除の金額、基礎控除、配偶者控除等を差し引いた金額(課税所得)に乗ぜられます。

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年収2,000万円以上の給与所得者を富裕層と考えますと、年収2,000万円の人の課税所得は、1,508万円になります。それは、2,000万円から給与所得控除270万円、社会保険料控除等222万円(=社会保険料控除60万円+生命保険料控除10万円+配偶者控除38万円+扶養控除76万円+基礎控除38万円)を差し引いた金額が課税所得となるためです。上記表で判るとおり、彼の課税所得は1,800万円を超えていませんので、最高税率40%は課されません。課される税率は33%を限度とする累進税率になります。その結果、所得税は344万円になります。所得税344万円は、年収2,000万円に対して17.2%の負担です。多分、多くの人は、年収2,000万円の人は、自分の年収を課税所得と考える傾向があるのでもっと税金を払っていると感じるかも知れません。

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この誤解は、年収500万円前後の平均的サラリーマンになるとさらに顕著になると思います。年収500万円のサラリーマンの課税所得は、種々の控除を考慮すると124万円です。上記表でみると195万円以下ですので税率は5%です。つまり過半数の日本人は、最低税率でしか所得税を支払っていません。

留意すべき点は、上記所得税に加えて市町村民税が課されることです。市町村民税の税率は一律10%です。ですから、所得税に市町村民税を加味した最高税率は50%になります。

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