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中国税制改正と不動産税制改革(3)

? 個人所得税の制度改革実施の検討
  現行の個人所得税では、給与所得、事業所得、経営請負所得、役務報酬所得、原稿所得、特許権使用料所得、財産賃貸所得、財産譲渡所得、利子所得、配当所得、一時所得の11の所得項目に区分して税額計算し納税する分離課税が行われています。
  個人所得税改革は総合課税制度への変更を予定していますが、分離課税からいきなり総合課税に移行するには実務上の困難が多いことから、総合課税と分離課税を結合した中国の実情に即した個人所得課税を推進することとされています。 
  個人所得税改革の最も重要な目的は、房産税改革と同様に、経済発展に伴う貧富の差すなわち所得格差を是正する所得の再分配機能をより良く発揮させることにあります。
  個人所得税と房産税はいずれも直接税であり、増値税、営業税、消費税等の流通税を主体とする中国の間接税中心の税制体系にあっては、収入格差と所得格差を是正することができるのは直接税であり、個人所得税と房産税の改革を通して収入のフローとストックを同時に調節することが重視されています。
  私見ですが、個人所得税と房産税の制度改革の実施については、本年度より本格的に検討が開始されますので、法制化までにはもう少し時間がかかるものと思われます。

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