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第四回目 米国の富裕層に対する増税(その2)

米国の富裕層に対する増税(その2

ブッシュ減税が2012年12月31日に失効した場合

財政再建のための喫緊の課題のひとつであるブッシュ減税の失効が予定通りにされた場合、所得税の体系はブッシュ減税前の姿に戻ります(表の赤字の税率)。2013年1月には最高税率が35%から39.6%に引き上げられます。更に最低税率も10%から15%に引き上げられます。つまり、あらゆる所得階層が増税の対象になります。その結果、ブッシュ減税の失効による実質増税の額が2,200億ドル規模(約17.6兆円)になると推定されています。ブッシュ減税の失効は、税収の増大により財政赤字は急減する効果(崖から落ちるぐらい急激な効果)を持ちますが、あらゆる所得階層が増税の対象になる政策は、黒人層、ヒスパニック層の支持により再選されたオバマ大統領(民主党)には取り得ない選択になります。更に、世界経済の観点からは、経済的マイナス効果(増税により消費が冷え込み)を無視することは出来ません。

とれる選択肢は(1)ブッシュ減税を失効させない(現状の所得税の体系を維持)、あるいは(2)富裕層のみ増税させる案です。この点については次回検討したいです。

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