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「グローバル企業の行き過ぎた節税戦略」を検証する。その9

最終ステップの再編ステップ3を説明します。

再編ステップ3

1)会社Cは会社DをD国に設立し、会社Cの無形資産の使用許 North Face Outlet UK 諾を会社Dに与え、

その見返りとして、会社Dは継続的ロイヤルティを会社Cに支払う。

2)会社Dは、その技術を会社 Bにサブライセンスする。

前回説明したステップ2により、会社Cは会社Aより無形資産を譲りうけています。その結果、会社Cはグループの無形資産保有会社となり、当該無形資産を関係会社にライセンスすることで、ロイヤリティを得る事が可能となります。

そして、会社Cは当該無形資産を会社Bにライセンスします。会社Bのロイヤリティの支払いは、金額的に合理的である限り会社Bで損金算入できる費用となります。金額の合理性は、移転価格税制の下で合理的に算定された価格(独立企業間価格)であるか否かによって判断されます。

更なる税金コストが発生するのであればいかなる税金も追加コストになるので、その節約の施策が必要となります。ここで注目すべきはロイヤリティの送金に対する課税です。通常ロイヤリティの送金は源泉税の対象となります。もしもD国と通じたB国からおよびC国へのロイヤリティの支払いが源泉税の対象とならないのであれば、送金に際して、まったく税負担が発生しません。そこでステップ3、送金に関る源泉税の節約を目的としてD国にある会社Dを利用するプランニングが考えられます。製造・販売をするにあたって必要となる無形資産の使用に基づくロイヤリティの支払いを直接会社Cに支払わないで会社Dを迂回させることで源泉税の支払いを節約することができます。

会社Dを迂回して、送金されたロイヤリティに対してB国の税制では、B国の法律の下設立した会社Cを管理支配する場所が他国にある(本件の場合C国)場合、受け取ったロイヤリティに対してはステップ1で説明した管理支配地基準により課税されません。建前上は、管理支配するC国でロイヤリティは課税されるはずですが、C国はタックスヘイブンで法人税が課されないので、法人税の支払い義務は生じません。この仕組みで会社Cが受け取るロイヤリティに対しては課税されません。

以上の仕組みを組成することで、製造・販売機能を担う会社Bの利益 North Face Cheap UK のかなりの部分をほとんど非課税で、会社Cに付け替えることが可能となります。

会社Aが米国企業であった場合、会社Cに留保された利益は米国に送金されるまで課税されない選択をとることが可能です。米国に送金されるまで課税されない選択をとることで、その節税効果は甚大です。

税源浸食タックスプランニングとは上記に述べたような節税プランを想定しています。

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