千倉書房 連載ブログ

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「グローバル企業の行き過ぎた節税戦略」を検証する。その6

前回取り上げた税源侵食タックスプランニングの取引は、次の3つのステップを経て完成されます。尚、「BEPSレポート」で問題としている取引の事例では、全ての国名が、A国、B国となっていますが、A国は米国、B国はアイルランド、C国はバミューダ、D国はオランダを想定しているのではないかと思います。これからの議論は米国、アイルランド、バミューダ、オランダを想定して、「BEPSレポート」で問題としている税源侵食タックスプランニング取引を説明いたします。

 

<再編ステップ1>
会社Aは会社Bの株式を現物出資して会社Cを設立します。特に会社Cの形態に留意すべきです。会社CはB国の法律の下で設立されたのですが、C国で経営され管理されています。

 

<再編ステップ2>
ステップ2は、会社Cが会社Aの所有する特許や製造ノウハウ等の無形資産を時価で購入します。無形資産売却後、会社Aは従来通り研究開発を続けますが、必要な研究開発費は会社Cが提供します。

<再編ステップ3>
ステップ3は、会社Cに所得を集める組織再編です。会社Cは会社DをD国に設立し、会社Cの無形資産の使用許諾を会社Dに与え、その見返りとして、会社Dは継続的ロイヤリティを会社Cに支払う約束をします。そして、会社Dは、ライセンスをうけた技術を製造・販売機能を担う会社Bにサブライセンスします。その結果、製造・販売機能から発生した利益は殆ど課税されることなく会社Cに付け替えることが可能となります。

次回は、各ステップの税務上の取扱いを検討します。

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